あらすじ
A -> B を整拡大とする。このとき
— しえろ🍆 (@4_____el) November 21, 2025
(1) p ∈ Spec(A) の上にただ一つの点 q ∈ Spec(B) があるとき、A_p -> B_q は整
(2) B に整域を課す。 p の上に複数の点 q_1, q_2 があるとき、A_p -> B_{q_1} は整ではない
という謎命題なんですが、これって簡単に/幾何的に分かりますか?
というFFのツイートが流れてきたので、それについて少し考察しました。
表記
: 整域、
付値と極について
これは私の情報収集能力が低いこともあり、一般的な状況での文献を見つけることができませんでした。なので、間違っていると思って読んでください。
をとる。この と \mathbb{C} 上の点 に対して、 を次のように定める:
が で 位の零点 | |
が で 位の極 | |
otherwise |
このように を定めると、これは の加法付値になる。
このことを踏まえると、次のような定義ができそうであると考えられる。
をとる。この と に対して、 を次のように定める:
が 位の零点をもつ | |
が 位の極をもつ | |
otherwise |
このように を定めると、これは の加法付値になる。
以下、この極の定義を採用する。
整と極について
松村可換環論:定理 10.4.
を の付値環 で を満たすもの全体とする。このとき、 の整閉包 は
とあらわせる。
この定理を言い換えると
「 が 上整である必要十分条件は が任意の付値に対して極をもたないことである 。」
となる。
Valuative Criterion for Properness
という図式を考える。
ここで、 が 上整のとき、Valuative Criterion for Properness より は proper (ファイバーが位相空間的にコンパクト)であり、穴がないと言える。整でないとき、 は proper でなく、ファイバーに穴がある空間となる。
この観察から、ツイートの (2) を考えると、 上に複数の点があり、そのある点上の局所環を考えることは、ファイバーの全体ではなく一部しか見ないことに他ならず、穴が空いた空間を考えていることになるので、 は proper ではない。つまり、 は 上整ではないといえる。